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テーマ:葬儀の種類・形式

知りたいこと、すべて解決!家族葬 あれこれガイド

公開日:2023/05/24

更新日:2023/06/19

知りたいこと、すべて解決!家族葬 あれこれガイド

近年、葬儀の形式でよく耳にする「家族葬」。なんとなくボンヤリとしたイメージは湧いても、従来のお葬式と比べて何が異なるのか、いま一つクリアになっていないという方も多いのではないでしょうか。 そんな方のために、家族葬で気になる"実際の費用や式の流れはどうなるの?""参列者はどの範囲まで?"といった疑問から、家族葬について知っておきたい様々な知識や細かな注意点までを、主にご遺族側の視点に立ってこれから万遍なくご紹介していきます。大切な故人とのお別れのときを後悔しないようにするために、ぜひお役立てください。

葬儀アイコン目次

家族葬って何?

そもそも"家族葬と葬儀は何が違うの?"と思われている方も多いでしょう。家族葬とは、家族や親族、友人など、本当に仲の良かった方、関係の深い方を中心に行われる小規模の葬儀形式のこと。簡単にいえば、家族と身内だけで故人とのお別れの時間を大切にするお葬式です。

通常約80~100名が参列する一般葬に対し、親族や親しい関係の人だけの家族葬は、なんとなく少人数で行われるイメージですが、人数に決まりはありません。20~50名程度の参列が中心ですが、ごく近しい身内の方3~4名だけの場合もあります。いずれにせよ人数が多くないので、参列者一人ひとりが故人に対する想いを伝えやすく、最後のお別れを気兼ねなくゆっくり心を込めてできることが特長です。

首都圏で1990年代半ば頃に始まり、ここ20年くらいで各地に広がったといわれる家族葬。歴史はまだ浅いですが、現在も希望される方は増え続け、最近の施行数(※2022年メモリアルアートの大野屋)でも、火葬式除く780件の 内30名以下の葬儀は694件で全体の89%、火葬式を含めた場合でも65%と半数以上が家族葬を希望されるまでに定着してきました。

家族葬が増えた理由

家族葬の増加の理由としてよく挙げられるのは、少子高齢化やコミュニティの変化です。故人や喪主との付き合いのある方が高齢化して葬儀への参列が厳しくなったり、兄弟の少ない家庭に大掛かりな葬儀が経済的に負担を強いたり、親族同士や近隣の方との関係自体が希薄になっていることも要因といえるでしょう。加えて最近は、コロナ禍で大勢の集まり自体が制限されたり、自粛ムードが根強いことも、家族葬の急増につながっているといえそうです。

家族葬の規模は小さい傾向はありますが、重要なのは人数ではなく、故人に対する想い。家族を中心に故人とのお別れの時間を大切に過ごすことが、家族葬を行ういちばんの目的といえます。

家族葬の費用の相場は?

では、気になる費用のことを見ていきましょう。実際の葬儀の費用は、地域や宗教などの事情や状況に関わって異なる部分もありますが、家族葬をする場合、具体的にどんなことに費用が発生し、その金額はいくらぐらいなのかについて、ご紹介していきます。おおよその目安として、参考にしていただければ幸いです。

まず、形式の違いは関係なく、お葬式にかかる費用の内訳は、大きくいって①遺体の搬送、通夜・告別式・火葬に関わる〔葬儀一式費用〕、②参列者に対するもてなしに関わる〔飲食接待費用〕、③宗教者に支払うお礼や対応に関わる〔宗教者に対する費用〕の三つに分けられると考えてもらって構いません。

内訳

内容

①葬儀一式費用

遺体の搬送、通夜・告別式・火葬に関わること

葬儀用具代 / 棺代 / 納棺用品代 / 祭壇代 / 霊柩車・寝台車利用代 / 式場・控室利用代 / 火葬代 / 人件費 等

②飲食接待費用

参列者に対するもてなしに関わること

通夜振る舞い・精進落しの飲食費 / 会葬返礼品・香典返し代 等

③宗教者に対する費用

僧侶、神父、牧師、神官など宗教者に支払う謝礼やもてなしに関わること

お布施代(読経・戒名料 / 御車代 / 御膳料 等

あくまで目安ですが、最新の調査(※株式会社鎌倉新書「2022年お葬式に関する全国調査」)では、①〔葬儀一式費用〕の相場は67.8万円、②〔飲食接待費〕は42.9万円、③〔宗教者への謝礼〕は22.4万円となっており、お葬式を行うには平均して総額133.1万円がかかるという結果が出ています。コロナ以前(2020年)の同・総額が208万円だったことを考えると、ここ数年で葬儀費用が大幅に減少したのは、コロナ禍の影響により家族葬が急増したことの裏返しといえそうです。では、その家族葬の費用の相場は、具体的にいくらになるのでしょうか。

お葬式の費用の中には、施設利用料、飲食や返礼品の代金、人件費など、葬儀の規模に比例して上下する部分があり、一般的に規模が大きいほど費用がかかり、小さいほど少なくなります。ですから、親しい方のみの参列である家族葬は、費用の総額を軽減できる傾向があります。ただ、人数に関係ない部分の費用もありますので、単純に人数が 1/4 だから費用も 1/4になるわけではないことは理解しておきたいところです。

肝心の家族葬の相場はというと、実際は幅広く、ご遺族の事情やご希望に加え、葬儀社のプランや参列者の数などによって大きく異なってくるのが実状。一概に"安い"ともいえず、実際どれくらいの金額かはその葬儀次第といえます。ただ、最も選ばれている家族葬の金額相場をご紹介すれば、50万~100万円の葬儀が人気が高く、その次は100万~150万の葬儀が選ばれています。

家族葬が安くなる理由

家族葬は会葬者が身内だけの少人数なので、従来の一般葬と比べ、以下の理由で負担が軽くなるといえます。

・広い会場が必要なく、施設利用料が低く抑えられる。
・祭壇や棺、供花もシンプルなもので済む。
・葬儀場までの案内看板も必要としない。
・会葬者の移動もバスでなく自家用車で済む。
・料理や返礼品にかかる費用が少なく済む。
・会食を省略することも可能。
・無宗教葬の場合は読経なし、戒名なしでお布施代も不要。

ただ、忘れてはならないのは、家族葬では香典を辞退するケースが多く、香典を受け取る場合であってももともと参列者の数が少ないわけですから、入ってくる金額に期待してはいけないということです。ですから、葬儀を安く行えても、香典はあてにせず、収支のバランスには気を付けなければなりません。

自分の思い描く予算の中で、家族葬では具体的にどんなことが可能になるのか、メモリアルアートの大野屋の家族葬のプランを一例としてご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

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リビング葬のご案内

家族葬の流れは?

参列者を故人の家族・親戚や親しい友人に限定する家族葬と、故人や家族と関係のある多くの方々に参列してもらう一般葬。その二つは形式は違っても、葬儀の流れや宗教形式などについては大差がなく、基本的には同じです。一般的には、ご逝去日を1日目とするなら、2日目に「お通夜」、3日目に「告別式」と「火葬」という流れになります。では、ご逝去からの家族葬の流れをみていきましょう。

■1日目 (ご逝去当日)

①ご逝去
病院で亡くなった場合、医師から死亡の診断を受けたら、まず看護師が故人の体を拭いて清めている間に、葬儀社に連絡を取り、病院へのお迎えと安置所へ運んでもらうための寝台車の手配をお願いします。自宅で亡くなった場合、主治医に連絡して死亡を確認してもらい、同様の動きをします。

②ご搬送〜ご安置
法律上、死亡から24時間が過ぎるまで火葬はできません。葬儀まで最低1日ご遺体を安置する場所が必要ですが、病院での長時間の安置は難しいため、早めに安置場所に移動させることが求められます。一般的には葬儀を行う斎場や葬儀社の安置室を利用するケースが多いようです。葬儀社のお迎えの寝台車が来たら、家族も一緒に安置場所に向かいます。

③打ち合わせ
ご遺体を安置して線香をあげたら、葬儀社と葬儀の内容について打ち合わせをします。決めていくのは「日程」「喪主」「会場」「プラン」「料理」「僧侶の手配」などです。あらかじめ参列者の人数、予算、葬儀場所、誰に知らせるかなどを整理しておくと、必要なサービスをスムーズに決めることができるでしょう。

※ここがポイント!用意しておいた方がよいもの

火葬許可証取得など諸手続きに必要な「印鑑」(※但し最近では役所の『印鑑レス』も増加傾向にあり必ずしも用意しなくても良いケースも増えています)、遺影に必要な「写真」、僧侶を手配のする際の「宗教・宗派が確認できるもの」、急な出費のための「現金」を用意しておきしましょう。できれば葬儀社は早めに決めたいところ。前もって葬儀社の情報を収集し、依頼する葬儀社の目星を付け、相談しておくのも良いでしょう。

④葬儀の準備
お知らせしたい親戚や友人・知人などには、葬儀の日時や場所が確定してから連絡します。事前にお知らせする相手の範囲を決めておき、リストを作成しておくと当日慌てずに対処できます。

日程や詳細確定後は、お通夜までの間に故人のケアや自身の身支度を含めて準備を進めます。

■2日目(通夜式)

⑤納棺
通夜の前までに、故人を棺に納める「納棺」を済ませます。流れとしては、故人を送る身支度として、身体を洗い清める湯灌(ゆかん)を行い、死化粧を施して白装束を着せ、棺に収めます。家族葬における納棺の儀式では、「納棺師」に任せずに、遺族が中心になって行うこともあります。

納棺の際は、故人を弔う意味で、棺に一緒にお供えしたい副葬品を用意します。火葬場の規定で燃えるものに限られ、金属・ガラス・陶器など納められないものもありますので確認が必要です。故人が使っていた愛用品や好んでいた嗜好品を納めることが多いようです。

⑥お通夜
お通夜は、故人と親しい関係にあった人が故人と一緒に過ごす最期の夜です。

式自体は18時頃から行われることが多く、流れとしては、開始1時間ほど前から会葬者の受付をし、開式してから僧侶による読経の後、喪主から順番に焼香をします。そして喪主による挨拶が終わったら閉式となります。家族葬の場合、参列人数が少ないため、所要時間は40分程度と思っていただいても良いでしょう。場合によっては、受付や喪主の挨拶が省略されることもあります。

本来は夜を徹して灯を消さずにいる儀式でしたが、現在は葬儀前夜の2時間ほど行う実質「半通夜」がほとんどです。

⑦通夜振る舞い
通夜の後は、「通夜振る舞い」と呼ばれる会食を行うことが一般的ですが、家族葬では省略するケースもあります。また、通夜式と告別式を分けずに、葬儀を1日で済ませる「お通夜なし」の「一日葬」という形式での家族葬も近年は増えてきています。(※「一日葬」については後述を参照ください。)

■3日目(告別式〜火葬)

⑧告別式
家族葬においても、故人との最後のお別れの儀式が告別式です。流れは一般葬とほぼ変わりません。

遺族・親族が着席し僧侶が入場したところで、司会が告別式の開式を告げ、僧侶に読経をしてもらいます。読経が終わったら、喪主から遺族、参列者の順に焼香を行い、続いて会葬者の焼香となります。弔辞の読み上げや友人・知人からの弔電の披露は、告別式の最中に行われます。焼香が終わると、喪主が挨拶として会葬者に対し、参列のお礼、故人との交流への感謝を述べます。

⑨出棺
式の終わりは、祭壇から棺を降ろし、参列者が棺の中に花を一輪ずつ供える、別れ花の儀式となります。故人との最後のお別れのときです。

棺に蓋をしたら、「出棺」のために会場から棺を運び出します。霊柩車に載せる際、喪主が位牌を持ち、続いて故人と関係の深いご遺族が遺影を抱え、喪主がもう一度出棺挨拶を行います。そして、霊柩車を先頭に自治体の火葬場へと出発します。

⑩火葬
火葬場に到着したら、まずは「納めの式」。僧侶による炉前読経の後、喪主、遺族、親族の全員で焼香し、棺に礼をして故人との最後のお別れをします。続いて、棺を炉に入れ、火が付けられます。1〜2時間ほど控室で待ち、火葬が終わったら、骨上げをして骨壺に収めます。

⑪精進落とし
火葬の後は、「精進落とし」と呼ばれる会食になります。食事の席は一般的に斎場に戻ることが多いですが、家族葬では改まった会食の場を設けず、そのまま解散となることもあります。

一般葬との違いは?

葬儀の流れは基本的に同じでも、家族葬は小規模ゆえに様々な面で簡略化も図れるため、「読経なし」「戒名なし」といった宗教的な儀式を一切しない葬儀も可能です。また、故人やご遺族の希望に合わせた自由な形式で行えるところも家族葬ならでは。たとえば最近は、従来の白木祭壇と違って、花の種類やデザインをお好みにできる「花祭壇」や、読経などを行わず音楽を中心に行う「音楽葬」などの人気が高まっています。ほかに、故人の趣味や思い出の品を展示するスペースを設けるなど、故人や家族の思いを尊重した形に創り上げることができる自由度の高さが家族葬の魅力といえます。

家族葬に呼ぶ範囲はどこまで?

家族葬を行うにあたりいちばん悩ましいのが、どの範囲まで参列者として呼ぶかということ。一般的には直系の家族、故人の子どもの家族や配偶者の家族、故人の両親や兄弟までを呼ぶことが多く、家族や親族だけで葬儀を行うイメージが強いですが、参列者の範囲や人数に制限はありません。家族4人だけで行うのも、故人と生前親しかった友人や仲間に参列をお願いするのも、どちらも家族葬。どなたに参列いただくかの判断は、ご家族の考え方次第です。

家族葬の公的な定義は?

2017年3月に、公正取引委員会が『葬儀の取引に関する実態調査報告書』の中で、"親族や親しいご友人など親しい関係者のみが出席して執り行う""参列者50名未満の葬儀を家族葬として定義"と記しています。ただし、あくまで調査の目安として定義しただけで、公的な決まりや縛りは一切ありません。

何を基準に線引きするか?

一般葬では故人と関係のあった多くの方にお知らせをしますが、家族葬は、葬儀にお呼びする方だけにご案内するのが一般的。その場合はどこかで線引きをする必要があります。お声掛けの範囲に決まりはありませんが、葬儀をどのくらいの規模にするかによって、どなたまで呼べるか、想定される参列者の範囲が見えてきます。では、葬儀の人数規模別に、どこまでの範囲が考えられるかみてみましょう。

葬儀の人数規模

想定される参列者の範囲

10名程度

故人の配偶者およびご家族、お子様とその配偶者、お孫様

(家族のみでの葬儀。親族であっても呼ばないことも)

20名程度

故人の兄弟姉妹まで

30名程度

故人の従兄弟や従姉妹、甥姪御様まで

(ご親族全般が参列)

30名以上

故人が親しくしていたご友人まで

(ご遺族+ご親族+交友関係。故人と親交のあった方々も交えて)

少ない人数で行う場合、お呼びしない親族の中に年配の方がいれば、家族葬という葬儀形式を理解してもらえず、気を悪くされるかもしれません。逆に人数が多い50名規模の場合、故人の生前の交友関係の把握が難しく、連絡漏れのリスクも出てきます。参列者を決めるにあたっては、後々の関係、デリケートな部分も考慮して、慎重に決める必要があります。故人と配偶者の兄弟家族までは連絡したほうが無難と考える方もいるでしょうし、親族にも声をかけずに家族だけで故人との最後の時間を大切にしたいという考えもあるでしょう。お呼びする範囲は、どのような形で故人をお見送りしたいかを重視して決めていくことが大切です。

それでも、なかなか決められないなら...

決めていく中で、優先順位がわからず、お声掛けすべきかどうか迷う方が出てくることもあります。その場合、「故人が最期に会いたい方なのか」を基準として判断すれば良いといわれます。それでも判断が難しい場合は、葬儀会社に相談し、客観的な意見を聞いてみることをお勧めします。いずれにせよ、故人が生前のうちから交友関係のリストを準備しておくと、決めやすいのは間違いありません。

参列者への連絡

家族葬は、通常お呼びする方だけに連絡します。ご危篤の時点でお知らせしておくと、相手もこれからの心構えや動きについての準備がしやすくなります。訃報の連絡の内容としては、一般の葬儀と同じく葬儀の日程と場所を伝えます。訃報を参列していただく方以外の親戚や近所の方に伝えてしまうと、それを自分への案内と思って参列されることもあるので、気を遣わせないためにもお知らせしないほうが賢明でしょう。参列をご遠慮いただく人には、葬儀が終わってから連絡するようにします。

勤務先への連絡

故人のご遺族が会社員などの場合、勤務先に連絡する必要があります。家族葬にすることを伝えた上で、弔問や弔電・供花・香典などについては辞退する旨をしっかりと伝えます。仕事を休んでいる間のサポ―トのお願いや感謝も忘れずに。

参列者以外への対応

家族葬への参列をご遠慮いただく方には、訃報連絡は葬儀後に行うのが一般的です。親類でお呼びしない方には、故人や遺族の意志で、近親者のみで葬儀を行う旨を事前にはっきりと伝えておくか、終了後に理由を丁寧に説明すると納得していただけるはずです。

家族葬にふさわしい会場は?

家族葬をご検討される方は、自分たちの希望する葬儀にはどんな会場が合うのか悩まれるかもしれません。一般的には葬儀会場として斎場を選ばれる方が多いですが、ほかに寺院や教会、集会所、そして、ご自宅も選択肢の一つになります。ここでは、斎場の中でも家族葬に特化した家族葬ホールと、ご自宅を葬儀会場とするケースについて取り上げてみます。

家族葬ホールを会場に選ぶ場合

近年の家族葬に対するニーズの高まりとともに、家族葬に特化した「家族葬ホール」も増えてきました。要は、家族葬専用の葬儀会場のことで、特化しているがゆえ、自宅で過ごしているかのような雰囲気を大切にした造りになっている斎場が多いです。故人ゆかりのメモリアルコーナーを設けることができる空間を備えた斎場もあるなど、ご遺族が故人とゆっくりお別れができるような工夫が凝らされています。

アットホームなお別れの場に

収容人員は30~50名。大きな斎場では会葬者が少ない場合、寂しい印象を与えますが、家族葬ホールならそうした心配もいりません。もともと故人を近くに感じながらお見送りすることを目的に設計されていますので、レイアウトも希望に合わせて変えることでき、中央に祭壇や棺を置いて、全員が故人を見られるようにすることも可能です。アットホームな雰囲気の中でお見送りの時間が過ごせます。

貸し切りなら防犯の面でも安心

貸し切り可能な家族葬ホールでは、他の葬儀の会葬者が出入りしませんので、設備は気兼ねなくお使いいただけ、プライバシーや防犯面での心配もありません。その会場が貸し切り可能かどうかを事前に確認し、1日1組限定の貸し切りの場合、早めの予約をお勧めします。

ゆっくりくつろげる家族控室

家族葬ホールでは、葬儀の間、遺族や親族がゆっくりリラックスして過ごせることをコンセプトとしていますから、そのための設備も充実しています。遺族控室は、仮眠室やバスルーム、アメニティグッズなど、ホテル並みの配慮が行き届いたところも多く、キッチンを備えた施設では、親族同士で故人の思い出話をしながらの会食も可能です。

家族葬ホールを決める基準

では、自分たちが家族葬を行うホールは、何を基準に決めたらよいのでしょうか。ご遺族の意向に合うホールかどうかは、ご予算、参列者の傾向、場所などを鑑みながら慎重に検討する必要があります。以下、家族葬ホール探しのポイントとして、①費用②設備③規模④アクセスを挙げてみました。

①費用

費用は、各ホールの葬儀プラン、会員システムなどによって異なります。家族葬ですから、基本的に贅を凝らした演出や祭壇は不要という意味で、大きな斎場より費用は抑えることができます。会場費をはじめ、寝台車、礼状、遺影写真、霊柩車などを含めたパッケージプランを提供している家族葬ホールも多いので、そのプランでどんなことが可能なのか、希望するサービスは含まれるのか等を確認しながら、ご予算と照らし合わせていくのも良いでしょう。プランの内容もホールごとに異なることが多いので、可能であればいくつかの会場から見積もりを入手して、比較検討されることをお勧めします。

②設備

施設を長い時間にわたって利用する場合、ご遺族がその間くつろいで過ごせるよう、宿泊室、バスルーム、キッチンなどの設備がどうなっているのか、状況を把握しておくことは重要です。高齢者や障害者に配慮したバリアフリーが行き届いているかも忘れずに確認しておきたいところ。そのほか、故人の安置設備があるかどうかを重視する方もいらっしゃることでしょう。

③規模

同じ家族葬でも、ご家族5名だけの葬儀なのか、50名が参列される葬儀なのか、その違いによって必要なスペースや設備の数なども変わってきます。人数に対して広すぎると寂しい印象を与えますし、狭すぎると逆に窮屈に感じますので、人数に適した広さを持つ会場を選ぶことは大事なポイントです。また、棺や祭壇を希望に合う位置にレイアウトできるかどうかの確認もしておきたいものです。

④アクセス

場所については、遠方の方や高齢の方を考慮して、なるべくアクセスしやすい、交通の利便性に優れたところに立地した会場を選んだほうが良いでしょう。車で来られる方のことも考えて駐車場の確認も必要です。

いずれにせよ、家族葬についてのノウハウに長け、ご遺族の想いに応える提案やサービスの提供をしてくれる斎場を選ぶことが、後悔のない葬儀にするための秘訣です。

メモリアルアートの大野屋では、自宅のように利用できる家族葬専用式場をご用意しています。以下に、豊富な知識と経験を積んだ葬儀ディレクターがサポートする家族葬プランの例をご紹介します。ぜひ会場探しの参考としてみてください。

新花で送る家族葬のご案内

花と香りで送る家族葬のご案内

リビング葬のご案内

自宅を会場に選ぶ場合

自宅で葬儀を行うことを「自宅葬」といい、ひと昔前までは一般的な葬儀形式で、地方では現在も自宅葬を行っている地域も多く見られます。しかし首都圏はじめ都市部では、住宅事情等により自宅葬を選ばれるご遺族はかなり減少しています。

■自宅葬ができる条件

家族葬を行う際の会場としては、ご自宅ももちろん選択肢のひとつです。ただ、自宅で家族葬を行うことは可能ですが、棺の出し入れができる、祭壇や参列者を収容する広さがある、という条件を満たす必要があります。マンションやアパートなどの集合住宅でも、棺が入る広さのエレベーターがあって、建物の規約や条件を満たせば家族葬を行えます。

■自宅葬のメリット

①時間の融通がきく
斎場では、会場の空いている時間に葬儀の日程や準備を合わせたり、決まった時間に終了しなければいけません。それに対し、自宅葬は時間の縛りがなく、ご遺族の都合に合わせ、時間や日程の調整に融通がきくのが大きなメリットです。

②故人とご遺族にとって特別な場
何より故人やご遺族の慣れ親しんだ場所ですから、故人を偲ぶにはふさわしい空間といえましょう。

③会場費が不要
葬儀場などの利用には会場の利用料金が発生しますが、自宅で行うわけですからその費用はかかりません。

④移動にかかる負担が少ない
ご遺族はもちろん、親戚の多くが近所に住まわれている場合、遠くの会場まで足を運ぶ必要がなくなり、移動にかかる時間や費用、高齢の参列者の体力的な負担も軽減できます。

■自宅葬のデメリット

①ご近所への配慮が必要
参列者だけでなく、霊柩車や葬儀業者など人の出入りも多く、ご近所にご迷惑をお掛けする部分が出てきます。木魚やリンの音、線香や焼香の匂いなどを考えても、あらかじめご近所にご理解いただくことは必要不可欠です。

②ご遺族にかかる負担が大きい
通夜振る舞いや精進落しの料理の準備、食器の後片付けなどはご遺族自身で行うことになります。負担が大きい場合は、親族や友人などに手伝いをお願いしたほうが良いでしょう。

③駐車場の確保
参列者が車でお越しの場合、駐車スペースが必要です。あらかじめ案内状に、お近くの有料駐車場の場所を示しておくと良いでしょう。近隣の商業施設や広い土地の所有者に交渉して、スペースを貸していただけるケースもあります。

④防犯への配慮が必要
何かと人の出入りが激しい自宅葬は、香典泥棒に目を付けられるリスクも高いため、出棺から火葬場に向かう際など、自宅に人が不在になる状況をつくらないように気をつけなければなりません。

葬儀社のサポートは不可欠

自宅葬であっても、葬儀社にサポートをお願いする必要があります。病院で亡くなった場合、遺体の搬送は業者にしか認められていませんので、安置場所への搬送は葬儀社に依頼します。家族葬や自宅葬に実績のある葬儀社を選べば、わからないことも相談しやすく何かと安心です。

家族葬は通夜なしでもできる?

家族葬なら、お通夜なしのお葬式にすることも可能です。お通夜を行わない、告別式と火葬のみの葬儀を「一日葬」といいます。これは、近年身内を中心とした葬儀が増え、儀式の簡略化や省略が進む流れの中で生まれてきた新しい葬儀スタイルといえます。

通夜なしの「一日葬」ができる理由

家族葬が「一日葬」でも問題がない理由としては、本来、お通夜は家族や親族のために行われるものなので、基本的に一般の弔問客を迎えない家族葬では、お通夜と告別式を区別する必要がないからです。むしろ、お通夜を省略することで得られるメリットが多いとして、家族葬で「一日葬」を選ばれるご遺族が、特に都市部を中心に増えてきています。

家族葬を「一日葬」にするメリット

①遺族の負担を軽減できる
お通夜も行う家族葬では、葬儀が2日間行われるため、ご遺族の精神的・体力的な負担が大きくなりますが、お通夜なしの「一日葬」にすればそれを軽減することができます。

②会場の費用を抑えることができる
「一日葬」が広まってきたことで、専用プランを用意している斎場も増えてきており、会場の利用料などを2日分ではなく1日分に設定しているケースも多いようです。ただし、2日分の費用が必要となるケースや斎場もあるので確認する必要があります。

③もてなしの費用を抑えることができる
葬儀を2日間ではなく1日にすれば、参列者の飲食や返礼品にかかるおもてなしの費用もそのぶん抑えることができます。通夜の翌日に告別式があるとなれば、遠方からの参列者は宿泊が前提となる方も出てきますが、「一日葬」であれば日帰りも可能ですから、宿泊先の手配も必要ありませんし、参列者の負担の軽減にもつながります。

家族葬を「一日葬」にするデメリット

①参列者の都合がつきにくい
お通夜と告別式の2日にわたる葬儀の場合、参列者はどちらかの日に都合をつけて参列しやすいですが、1日に限定されることにより日程を調整しにくくなるため、都合がつかない方が出てきます。また告別式が正午頃に開始されることが多いため、仕事でどうしても参列できないという方が出てくる可能性も否めません。

②2日分の費用がかかる場合も
葬儀は1日で済む場合であっても、葬儀社や施設によっては、前日に遺体を運び入れる準備を含めて会場を2日間借りなければならないところもあります。その結果、一般の家族葬と同様に会場の利用料金が2日分かかることもありますので、注意が必要です。

「一日葬」の流れ

ご逝去当日

(1)ご逝去 → (2)ご搬送〜ご安置 → (3)打ち合わせ → (4)葬儀の準備

葬儀当日

(1)納棺 → (2)告別式〜出棺 → (3)火葬

「一日葬」の流れは、通常の家族葬の流れから、お通夜を省いただけで、それ以外はほぼ同じです。また「一日葬」では、告別式や火葬のあとに「初七日法要」を行うこともあります。上記流れの詳細については、前述『家族葬の流れは?』をご参照ください。

「一日葬」を行う上での留意点

一日葬は葬儀を簡略化する新しいスタイルの葬儀であるため、お通夜〜告別式〜火葬の流れを重視される菩提寺では許しを得ることが難しいケースもあるでしょう。一日葬を検討する場合は、ご遺族の意向だけではなく、菩提寺などに事前に連絡をして相談することが重要です。また、仕事をされている方にとって参列が難しい時間に行われることが多いので、参列してほしい大切な方には事前に連絡をして、都合がつくかどうかを確かめておく必要があります。

家族葬で起こりがちなトラブルは?

近年、家族葬を選択するご遺族が増える中で、家族葬専用に特化した斎場や葬儀社のプランも増えています。家族葬は比較的新しい葬儀形式であることから、内容に明確な定義がなく、人によって考え方も異なるため、ご遺族側と参列者側の両方に不満が出たり、トラブルにつながることもあります。ここでは、家族葬で起こるトラブルにはどんなものがあるのか、想定されるケースをいくつかご紹介しながら、それを回避するための対策についても触れていきます。

葬儀社とのトラブル

トラブル内容① 「請求額が高い!」

家族葬は小規模で安いというイメージがありますが、自由度が高いため、実際は葬儀内容によって費用は大きく変わってきます。葬儀社のプランもシンプルなものが多く、必要な道具やサービスがプランに含まれておらず、追加サービスや別途オプションとして処理され請求額が見積もり額より高くなることがあり、料金に納得できないとして、葬儀社との間で金銭的なトラブルに発展するケースもみられます。

回避するための対策

対策としては、希望する葬儀の内容をしっかり把握した上で、事前に見積もりを出してもらい、提示内容に関しての疑問や不明点を曖昧にせず、クリアにしていくことが重要といえます。大切な方を失くし、冷静でいることは難しいですが、控室や式場料金、祭壇飾りなどがプランの料金に含まれているか、総額に追加サービスの価格も含まれているか等、よく確認することが大切です。

トラブル内容② 「イメージと違う!」

葬儀後、ご遺族から「希望していたイメージとは違った」という声が挙がることがあります。これは、葬儀に慣れていないご遺族と葬儀社との間で、認識のズレがあるために起こることが多いようです。同じサービス項目でも、プランによってグレードの差が生じたりすることも一因かもしれません。

回避するための対策

対策としては、葬儀の内容について葬儀社としっかり打ち合わせを行うことが大切です。話し合いには、複数名の親族が同席し、できれば喪主経験がある方にも参加してもらえばより心強く、お互いに納得ゆく話し合いができるでしょう。

参列した方とのトラブル

トラブル内容 「非常識な葬儀だ!」

喪主様サイドにとってはご満足ゆく葬儀内容であっても、参列した親類の中には、「故人を送り出す葬儀は盛大に行うべき」と考えている方もいらっしゃいます。こうした家族葬に対する認識の違いが、親族間の思わぬトラブルにつながることもあります。

回避するための対策

対策としては、葬儀のご案内時に「故人の遺志で家族葬にした」「家族で話し合って家族葬に決めた」といった理由を話し、家族葬についての説明を丁寧に行って理解を得ておくとよいでしょう。個人としては納得されなくても、事前に知らされていたか、いないかでは感情的に大きく違ってくるはずです。

■参列されなかった方とのトラブル

トラブル内容   「なぜ呼んでくれなかったのか!」

近しい人だけで行う家族葬の場合、参列者を限定し選ぶ必要があるため、葬儀の連絡をしなかったり、参列をご遠慮いただく親戚や友人が出てくる場合があります。葬儀後に亡くなったことを知った方から、故人を大切に想うあまり不満をぶつけられることもあるでしょう。そのことが原因となって、のちの関係が悪化することも考えられます。

回避するための対策

対策としては、故人の親しい友人・知人には、事前に家族葬にすることをお伝えしておくとよいでしょう。葬儀にお呼びしなかった方には、後日、家族葬を近親者のみで行った旨を伝える挨拶状を送ります。故人と関わりがあったのはご遺族や親族だけではありません。生前お世話になった方々の気持ちを尊重することも、残されたご遺族の大切な役割です。

菩提寺とのトラブル

トラブル内容 「法要や納骨をお断りする!」

家族葬では自由度が高いため、僧侶を招かない無宗教形式など、内容によっては菩提寺のしきたりやルールを逸脱してしまうケースが出てきます。宗教観の違いからトラブルになり、場合によっては法要や納骨を断られてしまうことにまで発展してしまいかねません。

回避するための対策

対策としては、家族葬の選択肢が上がった時点で菩提寺に連絡し、葬儀の内容について相談しましょう。「故人の遺志」である場合は事前にその旨を伝えれば、しきたりに反しても大きなトラブルになることはないでしょう。菩提寺との関係を悪化させないためにも、必ず事前にお知らせするようにしてください。

トラブルの多くは、コミュニケーション不足によって発生します。多くの場合、各所への相談や連絡を徹底することでトラブルを未然に防ぐことができます。故人との大切な別れの場で悔いが残らないよう、家族葬について知りたいことや分からないことがある場合は、まずは葬儀社に相談されることをお勧めします。

まとめ

家族葬は参列者を家族と身内だけに限定して行うお葬式
家族葬は、参列者20〜50人規模が主流だが、人数に決まりはない。
一般葬との違いは規模に関わる部分が主で、葬儀の流れなどは基本的に同じ。
家族葬では、どこまでの範囲を呼ぶかを遺族が判断する必要がある。
故人が生前のうちに交友関係のリストを作っておくと参列者を決めやすい。

家族葬を選ばれるご遺族が近年急増
家族葬は、宗教的儀式を簡略化できるなど自由度が高く、故人・ご遺族の意向を反映しやすい。
家族葬は、小規模に行えるお葬式のため、規模に関わる費用を抑えることができる。
家族葬の増加に伴い、家族葬専用に工夫を凝らした小規模の「家族葬ホール」が増えている。
家族葬では通夜なしの「一日葬」が行え、都市部で人気が高まっている。

家族葬は新しい葬儀形式であるため、留意すべき点も多い
費用は選ぶプラン内容で幅があり、香典もあてにできないため、一概に安くつくともいえない。
「一日葬」は費用や負担を軽減できる反面、参列者にとっては都合を合わせにくい面もある。
明確な定義がないゆえ、葬儀社、参列者、菩提寺などとの考え方の違いでトラブルも発生しやすい。
トラブル回避のために、各所への連絡・相談、葬儀前後の関係者へのフォローが重要になる。

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