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テーマ:葬儀の種類・形式

一日葬と家族葬、費用面の違いを中心に徹底比較!

公開日:2023/12/19

更新日:2023/12/19

一日葬と家族葬、費用面の違いを中心に徹底比較!

葬儀アイコン目次

こんな方にオススメ!

● 葬儀の種類について知りたい方

● 一日葬と家族葬の違いを知りたい方

● 一日葬と家族葬の費用について知りたい方

1. はじめに

お葬式というと、かつてはお寺を中心に家族や親族、地域の人々など、たくさんの人が集まって営まれることが主流でした。しかし、近年では、少子高齢化や核家族化といった社会の変化を背景に、葬儀形式も多様化しています。多くの関係者が参列して通夜と告別式を行う、いわゆる従来型のお葬式は「一般葬」と呼ばれ、「家族葬」、「一日葬」、「直葬(ちょくそう)」など、葬儀の内容を現代のニーズに合わせて変化させた葬儀のスタイルも少しずつ定着してきました。

こちらの記事では、その中でも特に需要が高まりつつある「一日葬」と「家族葬」について、その内容や特色、各形式のメリット・デメリットをご紹介するとともに、費用面から両者の違いを比較します。単に費用だけで比べてしまうと、「イメージと違った」、「思うような式ができなかった」など、のちのちの後悔につながってしまいかねません。それぞれの葬儀形式について理解を深め、納得のいくお別れができるよう、お役立ていただければ幸いです。

2. 一日葬、家族葬とは

そもそも、「一日葬」と「家族葬」とは、どのような形式のお葬式のことをいうのでしょうか。まずは、それぞれの葬儀形式について、一般的に言われるメリット・デメリットと一緒にご紹介します。あわせて、葬儀の流れについても比較してみましょう。

一日葬とは?

一般的に、お葬式は通夜から告別式まで二日間かけて執り行われます。これに対し、一日目の通夜を執り行わず、二日目の葬儀・告別式のみ行う葬儀形式のことを「一日葬」と呼びます。参列者の範囲に制限はなく、葬儀の流れも一般葬と変わりません。参列者数に決まりはありませんが、20~40人前後で行われることが多いとされています。喪主やご遺族が高齢で体力に自信がない場合や参列者の日程を調整することが難しい場合など、葬儀時間をできるだけ短縮したいときに選ばれることの多い葬儀形式です。

【一日葬のメリット】

■ご遺族の負担を軽減できる

お葬式にかかる時間を短縮できるため、ご遺族の精神的、身体的な負担を抑えることができます。また、通夜を省略するため、一般葬に比べて経済的な負担を軽減できる点も一日葬が選ばれる理由です。

■参列者の負担軽減にもつながる

時間的な拘束が少ないため、参列者のスケジュールを調整しやすいというメリットがあります。遠方の親戚や知人が参列する場合も、葬儀が一日で終わるので宿泊先の確保や費用負担を軽減できます。

【一日葬のデメリット】

■『弔い(とむらい)不足』に陥る可能性がある

通夜をしないことでお別れの時間が短くなるため、気持ちの整理がつかず、心残りや後悔の念を抱えてしまう事態が注目されています。※『弔い不足』についてはこちらで詳しく紹介しています。

■菩提寺の了承を得られない場合も

仏式の葬儀では、宗教上の観点から通夜、葬儀・告別式、火葬という流れを重視するため、一日葬の了承を得られないケースが少なくありません。菩提寺がある場合は、一日葬で行いたい旨を事前に伝えて、許可を得ることが重要です。

家族葬とは?

ご家族を中心に、親族や親しい知人など、故人と本当に関係の深かった方たちだけで行う葬儀のことを「家族葬」といいます。家族葬で最も重視される点は「故人と親しい方々のお別れの時間を大切にする」ことであり、葬儀の流れも一般葬と変わりはありません。一般的には10~25人前後で行われることが多いとされていますが、参列者の人数に決まりはなく、30〜50名程度で行われることもあれば、ごく親しい方のみ数名で行われる場合もあります。

【家族葬のメリット】

■ゆっくりとお別れの時間を過ごすことができる

参列者が家族や親族、親しい友人などに限られるため、参列者の対応に追われることがありません。落ち着いた雰囲気の中で、お別れの時間を過ごせることが家族葬の最大のメリットといえます。

■自由度の高いお葬式を行うことができる

気心の知れた方のみで葬儀を行うので、読経などの代わりに故人が好きだった音楽で構成する「音楽葬」や、好みの種類やデザインの花で祭壇を飾る「花祭壇」など、一般的なスタイルにとらわれない希望のお葬式を行うことができます。

【家族葬のデメリット】

■参列できない方への配慮が必要

参列者の範囲が限定されるため、故人とお別れをしたくてもできない人が出てしまう可能性があります。参列者をどこまで呼ぶかを慎重に考慮し、参列できない方に対しては十分な配慮を心がけましょう。

■葬儀後の対応に追われることがある

後日、お葬式に参列されなかった方々が自宅に弔問に訪れたり、お香典が届いたりというケースも多く、その対応が予想以上に大変になることがあります。

一日葬と家族葬のスケジュール

一日葬と家族葬は、通夜を省略して葬儀を1日で行うか、通夜から告別式・葬儀まで2日間にわたって行うか、という点で大きな違いがあります。以下は、一日葬と家族葬の流れをあらわしたものです。
※火葬場や葬儀場の空き状況、菩提寺の都合によっては、ご逝去から通夜・葬儀まで数日間空く場合もあります。

一日葬 家族葬
ご逝去当日 ご逝去

ご遺体の移送

ご遺体の安置
一日目 納棺 納棺

お通夜

通夜振る舞い
二日目 葬儀・告別式

出棺

火葬・拾骨

精進落とし
(家族葬では省略される場合も)

3. 葬儀費用の基本

お葬式にかかる費用は、葬儀形式の違いに関わらず大きく3つ、(1)「葬儀一式費用」、(2)「飲食接待費用」、(3)「宗教者に支払う費用」に分けられます。

内訳 主な内容
(1)葬儀一式費用 【遺体の搬送、通夜、告別式、火葬に関わる費用】
・祭壇/棺/位牌/遺影写真/祭壇供物/受付用品/枕飾り/後飾り/人件費など、葬儀関連の費用
・寝台車/霊柩自動車/マイクロバスなど、車両関連の費用
・火葬料/収骨容器/待合室/飲食など、火葬関連の費用
・通夜・告別式の式場使用料 ・霊安室の安置料など、その他の費用
(2)飲食接待費用 【参列者へのもてなしに関わる費用】
・通夜振る舞いや精進落としの飲食代・人件費など
・会葬礼状、会葬返礼品、香典返しなど
(3)宗教者に支払う費用 【宗教者へのお礼、もてなしに関わる費用】
僧侶・神職・牧師などへの謝礼、御車代、御膳料など

その他、たとえば、予定していた数よりも多くの参列者が訪れた場合は、参列者の人数によって変動する料理、香典返し、人件費などの追加料金が発生します。また、基本のセットプランにオプションをつける場合や、見積もり段階で想定していなかった対応が当日必要になった場合なども、追加で費用が発生することはあらかじめ理解しておきたいところです。

一日葬と家族葬の費用の違い

一日葬、家族葬のいずれも、一般葬と比較して費用を抑えられるという点では共通しています。一般的には、一般葬、家族葬、一日葬の順に、規模が小さく、参列者数が少なくなる傾向があり、かかる費用も控えめになることが多いようです。
一日葬と家族葬の費用面での大きな違いは、通夜にかかる費用です。同じ規模の会場で参列者の数も同じくらいと仮定した場合、通夜にかかる費用が必要となる分、家族葬のほうが一日葬に比べて費用が高くなると考えるとわかりやすいでしょう。

4. 一日葬にかかる費用

一日葬では、通夜を行わないため通夜振る舞いなどの費用がかかりません。その他、使用する会場や葬儀社のプラン、参列者の数などによって費用が大きく変動することは、一般葬や家族葬と同じです。

会場については、葬儀場で行われることが一般的です。一日葬であっても2日分の会場利用料がかかる場合がほとんどですが、最近では一日葬の認知が広がったことにより、利用料を1日分に設定しているケースも増えてきました。

なお、葬儀自体は1日で終わりますが、法律により、ご逝去から24時間以上経過しないと火葬を行うことはできません。そのため、葬儀まではご自宅や葬儀場などでご遺体を安置する必要があります。ご自宅以外で安置する場合は、安置室を備えた葬儀場を選びましょう。

家族葬と比較する場合の注意点

通夜を行わない一日葬は、家族葬よりも葬儀費用が低く設定されているケースがほとんどです。しかし、一日葬では参列者の範囲を制限していないこともあり、参列する人の数が増えると、飲食費や返礼代に多くの費用がかかる場合があります。葬儀にかかる時間は2日から1日に短縮できますが、費用も半分になるわけではない、という点はしっかり頭に入れておきましょう。

5. 家族葬にかかる費用

お葬式は、参列者の数が少なくなるほど費用も安くなることが一般的です。一般葬に比べて小規模で行われる家族葬は、参列者が少ない分、費用負担を軽減できるといえるでしょう。

会場についても、一般葬のように広い葬儀場を用意する必要がなく、料金も控えめです。近年は、家族葬の人気が高まっていることから、家族葬専用の葬儀会場である「家族葬ホール」も増えてきました。大きな斎場に比べて費用を抑えられるだけでなく、ご遺族が故人とゆっくりお別れができるような設備やサービスが充実しており、自宅で過ごしているかのようなアットホームな雰囲気の中でお見送りの時間を過ごすことができます。

また、家族葬の場合、棺の出し入れができる、祭壇や参列者を収容するスペースがある、などの条件を満たせば、ご自宅で葬儀を行うことも可能です。その場合は、もちろん会場利用料などの費用はかかりません。しかし、近隣の方々への十分な配慮が必要であること、ご遺族の負担が大きいこと、昨今の住宅事情などから、特に都市部では、自宅葬を選択するケースはかなり少なくなっているのが現状です。

一日葬と比較する場合の注意点

一日葬と比較して葬儀費用自体は高く設定されているものの、家族葬は少人数で行われることが多く、精進落としなどの会食を省略することもできるため、飲食接待費用については大きな違いはありません。ただし、家族葬ではもともと参列者の数が少ない上に、香典を辞退するケースも多いため、必然的に受け取る香典の金額は少なくなります。香典収入を多くは見込めないことを念頭において、予算に見合った葬儀プランを立てることが大切です。

6. 一日葬・家族葬の近年のニーズ

2022年に実施された「第5回お葬式に関する全国調査(鎌倉新書)」によると、2020年3月~2022年3月に行われた葬儀の割合は、「家族葬」が55.7%と最多で、「一般葬」25.9%、「一日葬」6.9%、「直葬・火葬式」11.4%という結果になりました。「家族葬」を選択する人が過半数を超え、「一日葬」を選ぶ人もコロナ禍前に比べて増えているなど、感染防止の観点から多くの参列者が集まる「一般葬」を避け、小規模な葬儀を選択した人が多かったようです。

前回の2020年に行われた調査では、「一般葬」が48.9%と約半数を占めていたことを鑑みると、コロナ禍が葬儀形式に大きな影響を与えたことがうかがえます。ただ、"本来は「一般葬」を予定していたが、やむをえず小規模な葬儀を行った"という人が少なくないことも調査結果から明らかになっており、新型コロナウイルス感染症が5類感染症に移行したことに伴い、ふたたび一般葬を選ぶ人も増えていくことが予想されます。

一方で、コロナ禍以前から、「家族葬」や「一日葬」といった小規模な葬儀への関心は高まっていました。背景としては、少子高齢化のほか、親族や地域とのつながりの希薄化などによる影響が大きいようです。コロナ禍をきっかけに、新しい葬儀のスタイルとして「家族葬」や「一日葬」の認知が広がったこともあり、今後はますます需要が拡大していくことが見込まれます。

時代とともに人々の生活スタイルや価値観が変化し、日本の伝統的なしきたりや地域ごとの風習などが薄れつつある中、お葬式に対する考え方も多様化しています。大切な方との最後のお別れに悔いを残さないためにも、故人の生前の希望を考慮しながら、ご遺族や親族の価値観や条件に合った葬儀形式を慎重に選ぶことが重要です。

7. 一日葬・家族葬の比較まとめ

●「一日葬」とは、通夜を行わず、葬儀・告別式のみを行う葬儀のこと。

・参列者の範囲や人数に制限はなく、葬儀の流れは一般的な葬儀と同様。
・ご遺族の負担を軽減できるが、菩提寺の了承を得られない場合もある。

●「家族葬」とは、故人と関係の深かった人たちだけで行う葬儀のこと。

・参列者の対応に追われず、ゆっくりと故人とお別れの時間を過ごせる。
・参列者が限定されるため、どこまで呼ぶかを慎重に考える必要がある。

●お葬式の費用は、会場の規模や参列者の数などによって大きく変動する。

・一般的には、通夜を行わない一日葬のほうが家族葬よりも費用を抑えられる。
・家族葬では香典を辞退するケースも多いため、香典収入は期待しないほうが良い。

●葬儀は、故人の意思やご遺族の希望に合ったスタイルを選ぶことが大切。

・人々の生活スタイルや価値観の多様化に伴い、葬儀のニーズも変化している。
・規模や参列者の数、料金だけで選択すると、後悔してしまう可能性がある。
・葬儀の種類ごとの特色やメリット・デメリットについて十分に理解することが重要。

メモリアルアートの大野屋では葬儀の事前相談も受け付けております。一日葬・家族葬、選ぶべき葬儀の種類に迷ったなら、ご納得いくまで何度でもご相談ください。

メモリアルアートの大野屋「葬儀の事前相談」

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