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テーマ:葬儀の準備

精進落としとは?通夜振る舞いとの違いや当日の流れ、費用相場を解説

公開日:2024/03/13

更新日:2024/03/13

精進落としとは?通夜振る舞いとの違いや当日の流れ、費用相場を解説

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精進落としとは、火葬後や初七日法要のあとに行われる会食のことです。精進落としには、故人を偲ぶとともに、無事に火葬や葬儀を執り行えたことに対する感謝や労いの意が込められています。

しかし「精進落としと通夜振る舞いは、どう違うの?」「精進落としを行うためには、どんな準備をしておけばいいの?」といった疑問をお持ちの人も多いでしょう。

そこでこの記事では、精進落としの意味や通夜振る舞いとの違い、精進落としの費用相場や準備のポイントを詳しく解説します。精進落としの当時の流れや挨拶事例なども紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

こんな方にオススメ!

● 精進落としの意味を知りたい人
● 精進落としと通夜振る舞いの違いを知りたい人
● 精進落としの費用相場を知りたい人
● 精進落としの準備や当日の流れを知りたい人
● 精進落としの挨拶やマナーについて知りたい人

精進落とし(しょうじんおとし)とは?

「精進落とし」とは、火葬後または初七日法要後に行われる会食のことです。近年では、初七日法要を葬儀の当日に行う「繰り上げ初七日」が一般的になっていることから、葬儀と同じ日に精進落としを行うケースが増えています。

精進落としの参加者は、火葬や葬儀に参列する僧侶や遺族、親族、故人がとくに親しくされていた方々が中心です。

現在の精進落としは「故人を偲びながら、無事に葬儀や法要が終わったことを労うための食事会」としての意味合いが強いですが、本来は別の意味がありました。

かつては故人が亡くなられた際、遺族は四十九日までの間、肉や魚などを口にせず野菜や豆腐などの植物由来の食材のみを使用した「精進料理」を食して過ごす風習がありました。そして、四十九日の忌明け法要後に、精進料理から通常の食事にもどるタイミングで「精進落とし」を行っていました。

現在では、こうした本来の意味は薄れ、ご参列いただいた方々に食事を振る舞う会食を、精進落としと呼んでいます。

通夜振る舞いとの違い

精進落としと似たものに「通夜振る舞い」があります。通夜振る舞いは、お通夜のあとに行われる会食のことです。通夜振る舞いは、お通夜に参列してくださった方々に対して、喪主が感謝の意を示すとともに、故人をともに偲ぶという意味があります。

どちらも、故人を偲ぶ食事会ですが、行われるタイミングや参加者、振る舞われる食事の内容などに違いがあります。

精進落とし 通夜振る舞い
タイミング 葬儀のあと お通夜のあと
参加者 葬儀、火葬の参列者
主に遺族、親族、僧侶
お通夜の参列者
一般の弔問客
参加人数 あらかじめ決まっている 予測できない
料理の内容 仕出し弁当や懐石料理など オードブルや軽食

精進落としは、会食に参加いただく方をあらかじめ決めておくため、参加人数がわかります。そのため、人数に合わせて仕出し弁当や懐石料理などを用意します。

それに対して、通夜振る舞いは、弔問客の方に自由に参加いただくため、人数の予測ができません。そのため、柔軟に対応しやすいオードブルや軽食などを用意します。

精進落としの費用相場

精進落としの料理内容は、仕出し弁当や懐石料理が一般的で、1人あたり3,000〜8,000円が費用相場です。料理内容によって金額は前後しますが、5,000円前後のお料理を用意するといいでしょう。

精進落としには、読経をしていただいた僧侶もお招きするのがマナーです。ただし、僧侶が精進落としへの参加をご辞退された場合は、お布施と一緒に御膳料をお渡ししましょう。御膳料の金額相場は、5,000円〜10,000円前後です。

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精進落としに必要な準備

精進落としを行うためには、事前に次の準備をしておきましょう。

● 精進落としを行うタイミングを決める
● 精進落としを行う場所を決める
● 精進落としの出席者を確認する
● 精進落としの料理の内容を考える

精進落としを行うタイミングを決める

前述のとおり、精進落としは火葬後または初七日法要のあとに行うものです。

ただし、現在では、葬儀当日に初七日法要を行う「繰り上げ初七日」が一般的となっているため、実際には、精進落としも葬儀当日に行うケースが増えています。また、地域によっては、火葬中に精進落としを行うこともあります。

あらかじめ、葬儀や火葬、初七日法要の日取りを確認して、精進落としを行うタイミングを決めましょう。

精進落としを行う場所を決める

精進落としを行う場所は、自宅や斎場、火葬場、料亭などです。

仕出し弁当を用意する場合は、自宅や斎場、火葬場などで行います。懐石料理を予約するのであれば、精進落としに対応している料亭やレストランに相談してみましょう。

また、場所を決める際は、精進落としを行うタイミングも意識します。火葬中や火葬後に精進落としを行うのであれば、火葬場や火葬場と隣接している斎場で行うのがいいでしょう。

精進落としの出席者を確認する

精進落としの参加者は、遺族や親族が中心ですが、故人がとくに親しくしていた方や葬儀をお手伝いしてくれた方をお招きすることもあります。また、読経を行ってくださった僧侶にもお声がけしましょう。

精進落としは、事前に人数分の料理を予約しておく必要があります。必ず出席者の確認をしておくことが大切です。

精進落としの料理内容を考える

現在の精進落としの料理内容には、細かな決まりはありません。費用相場に合わせて、ご参加いただく方に喜んでもらえるようなメニューを検討しましょう。ただし、お祝いの席で出されることが多い「鯛」や「伊勢海老」などは避けたほうが無難です。

精進落としの料理には、仕出し弁当や懐石料理、お寿司などが選ばれるのが一般的です。お子さまからご高齢の方まで、幅広い年齢層の方にお召し上がりいただくことも考慮して、メニューを選びましょう。

仕出しのお店や料亭によっては、精進落とし用のメニューを用意しているケースもあります。お店に相談して、人数や予算に合わせたお料理を提案してもらうのもいいでしょう。

また、精進落としの料理と合わせて飲み物も用意しておきましょう。飲み物は、幅広い年齢層の方に対応できるように、お茶やジュース、お酒、ビールなど複数種類用意しておくと安心です。

精進落としの当日の流れ

精進落としの当日の主な流れは、以下のとおりです。

● 喪主や親族代表の挨拶
● 献杯
● 会食
● 締めの挨拶

最初に、喪主や親族代表の方が、精進落としにご参加いただいた方にお礼の挨拶を行います。続いて、故人と親しかった友人や親戚などから、献杯のご挨拶を賜ります。小規模な精進落としの場合は、喪主がそのまま献杯の挨拶まで行うこともあります。

献杯のあとは、故人の思い出などを語らいながら、1時間~1時間半を目安に会食の時間を設けます。精進落としに親族以外の方が参加してくださった場合は、食事の合間にお礼に伺いましょう。

食事が落ち着いた頃合いを見計らって、喪主や親族代表が締めの挨拶を行います。

精進落としの挨拶事例

精進落としの当日は、挨拶を行うタイミングが複数回あります。それぞれのタイミングにふさわしい挨拶文を準備しておくと、精進落としをスムーズに執り行うことができるでしょう。

ここからは、精進落としの挨拶事例を紹介します。

喪主や親族代表の挨拶事例

皆さま、本日はご多用の中、〇〇(故人の名前)を偲び、心を寄せ合うためにお集まりいただき、心から感謝申し上げます。おかげさまで、葬儀・告別式を滞りなく執り行うことができました。

ご参列いただきました皆さまへ感謝の気持ちを込めて、ささやかではございますが、お食事の席を設けさせていただきました。ぜひ、お時間の許す限り、故人の思い出などをお聞かせいただきながら、ゆっくりとお召し上がりください。

本日はありがとうございました。

献杯の挨拶事例(友人からの挨拶の場合)

私は、〇〇さん(故人の名前)の友人の〇〇(自分の名前)でございます。このたびは突然のことで、いまだに信じられない気持ちでいっぱいです。

(故人とのエピソードを紹介)

〇〇さんは、常に周りの人々を励まし、支えてくれる存在でした。〇〇さんの人柄ややさしさは、私たちの心に深く刻まれています。〇〇さんが今も私たちを見守ってくれていることを信じ、ここにご冥福をお祈りします。どうか安らかにお眠りください。

それでは、皆さま、グラスをお手に取っていただき「献杯」のご唱和をお願いします。

献杯。ありがとうございました。

締めの挨拶事例

皆さま、本日は長時間にわたりご参列をいただき、誠にありがとうございました。皆さまから故人の生前の話をお伺いすることができ、家族にとってかけがえのない時間となりました。

ご遠方からお越しくださっている方もいらっしゃいます。ご多用の方も多い中、遅くまでお引き止めするのも申し訳ございません。本日は、このあたりでお開きとさせていただきます。

皆さま、どうぞお気をつけてお帰りください。本日は誠にありがとうございました。

精進落としのマナー・注意点

故人を偲び、故人の思い出を語り合う場でもある精進落とし。滞りなく執り行うためには、事前に理解しておくべきマナーや注意点もあります。

ここからは、精進落としのマナーや注意点について詳しく解説します。

精進落としの席順

精進落としの席順は、あらかじめ決めておきます。

まずは、読経をしていただいた僧侶や世話役を上座にご案内します。続いて会社関係の方、友人、親族の順にご案内します。喪主と遺族はもてなす側になるため、末席に座りましょう。

献杯の注意点

精進落としのお料理や飲み物には、献杯の挨拶が終わるまで口をつけないのがマナーです。

献杯は、故人に敬意を表し、杯をささげることです。そのため、お祝いの席で行う乾杯のように、拍手をしたりグラスを合わせたりする動作はマナー違反となるので注意しましょう。

代表者の「献杯」の発声に続いて、落ち着いた声で「献杯」と唱和し、顔の高さ程度にグラスをかかげます。献杯の発声後、すぐに飲み物に口をつけるのではなく、しばらく黙祷しましょう。

「献杯の飲み物を残すのはマナー違反なのでは?」と思っている方もいるかもしれませんが、献杯の際は、グラスを飲み干さなくても問題ありません。ただし、故人への敬意を表し、思いを込めて行う儀式なので、少しでも口をつけて飲むようにしましょう。

地域や宗教での違い

火葬後や葬儀後、初七日法要後の会食は、一般的には「精進落とし」と呼ばれています。しかし、地域によっては「精進上げ」や「忌中祓い」「精進落ち」「仕上げ」と呼ばれることもあります。法要後の会食を指す「お斎(とき)」と呼ばれることもあるため、地域の風習に合わせた呼び方を使用するといいでしょう。

また、精進落としは、仏式葬儀での儀式となります。神式の葬儀では「直来(なおらい)」と呼ばれる食事会を行います。直来には、葬儀後に神職やお手伝いいただいた方への感謝の意味があります。

精進落としを行わない場合はどうする?

火葬や葬儀のあとには、僧侶や参列いただいた方への感謝の気持ちを込めて、精進落としを行うのが一般的です。そのため、何らかの事情があり、精進落としを行わないことになった場合は、その旨を僧侶や参列者に事前に伝えておきましょう。

また、精進落としを行わない場合は、僧侶にはお布施と一緒に御膳料をお渡しします。

【まとめ】精進落としは故人を偲び、参列者へ感謝を伝える会食の席

精進落としは、火葬や初七日法要のあとに行う会食のことです。現在では、葬儀当日に初七日法要を行うケースも増えています。

本来、精進落としは、故人が亡くなられてから四十九日法要までの間、精進料理を食して過ごしていた遺族が、通常の食事に戻るタイミングで行う儀式でした。しかし、現在では、故人の冥福を祈り、無事に葬儀や告別式を執り行えたことを労う意味合いが強くなっています。

精進落としをスムーズに行うためには、事前に執り行うタイミングや場所、出席者の確認を行いましょう。また、精進落としに適した仕出し弁当や懐石料理などを予約しておくことも重要です。

精進落としは、親族や故人と親しかった友人などから、故人の生前の話を聞くことができる大切な席でもあります。精進落としの準備や流れで悩んだ際は、葬儀社に相談してみるのもいいでしょう。

メモリアルアートの大野屋「葬儀の事前相談」

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