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テーマ:葬儀の準備

葬儀で使用する祭壇の役割とは?宗教別の祭壇の種類や選び方、費用を解説

公開日:2024/11/28

更新日:2024/12/02

葬儀で使用する祭壇の役割とは?宗教別の祭壇の種類や選び方、費用を解説

葬儀アイコン目次

葬儀の際に使用する「祭壇」は、故人を偲ぶ空間を整えるうえで欠かせない重要な役割を担っています。しかし、祭壇にはさまざまな種類があり、宗教や宗派によっても準備するものが異なるため、どのような形で用意するべきか迷う方も多いのではないでしょうか。

そこでこの記事では、葬儀で使用する祭壇の役割や種類、選び方のポイント、費用相場などをわかりやすく解説します。火葬後から四十九日法要までの間に使用する「後飾り祭壇」の概要についても紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

こんな方にオススメ!

● 葬儀の祭壇の役割を知りたい人
● 葬儀の祭壇の種類を知りたい人
● 葬儀の祭壇の選び方を知りたい人
● 葬儀の祭壇の費用相場を知りたい人
● 後飾り祭壇について知りたい人

1.祭壇の役割とは?

「祭壇」とは、故人を偲び、ご遺族や参列者が祈りを捧げるための場所です。葬儀において使用される祭壇は、仮設のものが一般的で、故人の遺影やお供え物を飾り、葬儀全体の中心的な存在となります。祭壇には宗教や宗派ごとに形式があり、装飾や配置にも特徴があります。

祭壇には本来、故人のためのお供え物を置く台という役割がありました。しかし、現代ではお供え物を置くという目的を超えて、故人を弔うためのものという意味が強くなっています。

なお「祭壇」という言葉は、寺院でご本尊を安置する祭壇や、家庭の仏壇などの常設の祭壇を指す場合もありますが、この記事では葬儀の際に用いる仮設の祭壇について解説します。

2.【宗教別】祭壇の種類

葬儀に使用する祭壇は、宗教や宗派に応じて形式や装飾が異なります。ここでは、代表的な祭壇として仏式の白木祭壇、神式祭壇、キリスト教祭壇、そして近年注目されている花祭壇について詳しく解説します。

白木祭壇(仏式祭壇)の特徴と供え物

仏式葬儀では、清らかなイメージのある白木を用いた「白木祭壇」が使用されるのが一般的です。白木祭壇は、木材を基調としたシンプルで厳かなデザインが特徴で、故人を弔う場にふさわしい清らかな雰囲気を演出してくれます。

白木祭壇には、中央に遺影を配置し、白を基調とした生花で装飾します。また、1番上には「輿」と呼ばれる装飾品を飾ります。これは、もともと土葬で故人を弔っていた時代、白木の輿に故人を乗せて運んでいたことに由来しているといわれています。

白木祭壇の主な装飾品は以下のとおりです。

<白木祭壇の主な装飾品・供え物>

輿、六灯、四華花、位牌、遺影、供物、灯籠、白い生花

宗派による違い

仏式葬儀の祭壇は、白木祭壇が一般的ですが、宗派によって形式や装飾品が異なる場合もあります。例えば、浄土真宗では、故人の魂はすぐに成仏すると考えられているため、魂が宿るとされる「位牌」は用いません。また、日蓮正宗では祭壇は極力質素に飾り、仏花は供えず、樒(しきみ)という植物を供えます。

神式祭壇の特徴と供え物

神道の葬儀で使用される神式祭壇も、仏式と同じく、白木を用いたシンプルなデザインのものが主流です。ただし、神式祭壇では、生花の代わりに「八咫鏡(やたのかがみ)」「八尺瓊勾玉(やさかにのまがたま)」「天叢雲剣(あめのむらくものつるぎ)」の三種の神器を飾ります。ここで用意される三種の神器は、葬儀用のレプリカです。

その他にも、神式祭壇特有の装飾品を飾りますが、遺影を飾る点は仏式の祭壇と共通しています。

<神式祭壇の主な装飾品・供え物>

三種の神器、五色旗、水引幕、神輿、大榊、幣帛、鏡、神饌物(供物)

キリスト教祭壇の特徴と供え物

キリスト教の葬儀では、葬儀を行う教会の常設祭壇を使用するのが一般的です。祭壇の中央の最上部に十字架を飾り、中央には遺影を置きます。周囲は生花をあしらい、左右の両脇にろうそくを灯すのが特徴です。

ただし、キリスト教では、カトリックとプロテスタントなど宗派によって祭壇の形式や飾り方に違いがあります。故人の宗派に合わせた設置ができるよう、祭壇の準備については教会に相談してみましょう。

<キリスト教祭壇の主な装飾品・供え物>

十字架、遺影、白い生花、ろうそく

花祭壇の特徴

花祭壇とは、生花を中心に飾った祭壇のことです。宗教や宗派などの形式にとらわれず、自由度の高いデザインが可能なことから、無宗教葬や家族葬など幅広い形式で採用されており、近年その需要が高まっています。

花祭壇では白い生花に限らず、故人が好きだった花や故人の好んでいた色味の花などを使用することが可能です。また、生花をふんだんに使用しているので、葬儀でありながら温かみのある雰囲気を演出できる点も注目されています。
ただし、装花の内容や規模によって費用が大きく変動するため、予算に合わせて葬儀社と相談することが大切です。

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3.祭壇には遺影を飾る

葬儀の祭壇には、故人を偲ぶ象徴として「遺影」を飾るのが一般的です。遺影は、葬儀の参列者が故人の生前の姿を眺め、在りし日の思い出に心を寄せるといった大切な役割を果たします。
遺影は、祭壇中央の目立つ場所に飾られることが多く、仏式祭壇や神式祭壇、キリスト教祭壇など、さまざまな形式の祭壇に設置されます。ただし、仏教の日蓮正宗では、祭壇には遺影ではなく「御本尊」を安置する習慣があるため、事前に確認が必要です。

遺影には、個人らしさが伝わる明るく穏やかな表情の写真を選ぶとよいでしょう。礼服や落ち着いた服装の写真が一般的で、背景がシンプルなものを選ぶと全体の印象が整います。写真が古い場合や背景が適していない場合は、葬儀社や写真館に依頼して、デジタル加工で補正することも可能です。

4.祭壇の選び方のポイント

祭壇を選ぶ際には、故人の宗教や宗派に加えて、葬儀の形式や規模、予算など、さまざまな要素を考慮する必要があります。ここでは、祭壇選びの際に意識すべきポイントを詳しく解説します。

宗教に合わせる

まずは、葬儀の宗教、宗派に合わせた祭壇を選びましょう。上述のとおり、仏式葬儀では、白木祭壇を用いるのが一般的です。ただし、宗派によって装飾品の種類や飾り方が異なるので、詳しくは葬儀社に確認してみましょう。

神式の葬儀では、白木の神式祭壇を使用します。キリスト教の葬儀では、教会に常設してある祭壇を用います。

葬儀の規模、会場の広さに合わせる

宗教、宗派ごとに祭壇の種類が決まったら、次は祭壇のサイズを検討しましょう。キリスト教の葬儀では、教会の常設祭壇を使用しますが、仏式や神式の葬儀では、葬儀の規模や会場の広さに適したサイズの祭壇を選ぶことが重要です。
大規模な葬儀では大きく厳かな印象の白木祭壇や、装花を多く取り入れた華やかな花祭壇が選ばれる傾向があります。一方で、家族葬など小規模な葬儀には、コンパクトでシンプルなデザインの祭壇や、小さくても温かみのある花祭壇などが適しています。

また、会場のレイアウトも考慮する必要があります。狭い空間に大きすぎる祭壇を設置してしまうと圧迫感が出てしまうため、適切なバランスを考えることが大切です。葬儀社と相談しながら、会場に適したサイズを選びましょう。

故人に合わせる

祭壇は故人らしさを表現する場でもあります。とくに宗教にとらわれない花祭壇では、故人が好きだった花や好みの色を反映したデザインを取り入れることが可能です。

また、無宗教葬や自由葬であれば、故人の思い出の写真や品物を祭壇に飾ることで、温かみのある空間を演出できるでしょう。このように、故人の生前の希望や遺族の想いを反映した祭壇づくりも、1つの選択肢になります。

予算に合わせる

祭壇の費用は、デザインやサイズ、装飾品の内容によって大きく変動します。葬儀の規模や予算に応じたプランを選ぶために、事前に葬儀社としっかり相談しましょう。

5.祭壇の費用相場

ここでは、一般葬や家族葬、一日葬、大規模な葬儀のそれぞれの費用相場を紹介します。

一般葬の祭壇の費用相場

費用相場:50万円~100万円

一般葬では、故人を見送る場にふさわしい、厳粛で格式のある白木の祭壇が選ばれる傾向にあります。家族葬に比べると参列者が多くなるため、会場も家族葬より広く、祭壇の規模や装飾品もそれに合わせたものを選びます。

家族葬・一日葬の祭壇の費用相場

費用相場:20万円~50万円

家族葬や一日葬では、少人数で故人を偲ぶ温かみのある雰囲気が重視されます。そのため、一般葬に比べてシンプルでコンパクトな祭壇が選ばれるのが一般的です。

小規模な葬儀会場に適した祭壇も幅広く用意されているため、スペースに合わせた選択が可能でしょう。

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大規模な葬儀の祭壇の費用相場

費用相場:100万円~

大規模な葬儀では、多くの参列者を迎えるため、会場も広く祭壇も大きく厳かなものを用います。また、多数の装花を施した特注の花祭壇が使用されるケースも少なくありません。このような葬儀では、規模が大きい分、装飾の種類や量が増え、一般葬や家族葬に比べると、祭壇の費用も高くなります。

また、企業の社葬や団体葬では、会場全体を華やかに彩る演出が重視されます。葬儀社と相談し、目的や規模に適した祭壇を選ぶとよいでしょう。

メモリアルアートの大野屋では、専門知識と技術を持った経験豊富なスタッフが社葬に関する全ての業務をサポートいたします。社葬のことならメモリアルアートの大野屋へご用命ください。

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6.葬儀のあとに用いる「後飾り祭壇」とは?

「後飾り祭壇」は、葬儀の際に用いられる祭壇とは異なり、葬儀のあとに使用されるものです。後飾り祭壇は、故人を偲び祈りを捧げるために設置され、火葬後から忌明け(四十九日法要後)までの間に使用されるのが一般的です。納骨を済ませるまで利用される場合もあります。
後飾り祭壇は、故人のご遺骨や遺影を中心に、宗教や宗派に応じた供え物を飾り、自宅の一室など静かな場所に設置されます。また、宗教ごとに供える品物が異なるため、それぞれの形式に合わせて準備することが大切です。

<後飾り祭壇に飾るもの>

仏教:遺影、白木位牌、ご遺骨、香炉、花立、火立、線香、供物、おりん など
神道:遺影、ご遺骨、霊璽(れいじ)、榊、お神酒、水、洗米 など
キリスト教:(明確なルールはないが)遺影、ご遺骨、十字架、聖書 など

後飾りと混同しやすいものに「枕飾り」があります。枕飾りについては下記記事で解説していますので、詳しくは以下をご覧ください。

7.祭壇の役割や飾り方を理解して、穏やかに故人をお見送りしましょう

故人が亡くなられたあと、慌ただしいなかで葬儀や祭壇の手配をしなくてはなりません。なかでも、葬儀の際に設置する祭壇は、故人を偲び、ご遺族や参列者が祈りを捧げるための大切な場所です。宗教や宗派ごとの祭壇の特徴を理解したうえで、予算に合わせて適切な祭壇を選ぶことが求められます。

祭壇を選ぶ際は、宗教・宗派に加えて、葬儀の規模や会場の広さ、予算など、さまざまな要素を考慮する必要があります。祭壇選びに悩んだ際は、ぜひ経験豊富な葬儀社にご相談ください。

メモリアルアートの大野屋では、ベテランスタッフが常に待機しております。葬儀や法要について、お客様それぞれのご状況をお伺いし、お悩みに沿ったご提案をさせていただきますので、いつでもお気軽にご相談ください。

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